いい家づくりコラム

失敗しない住宅ローンの考え方(1)〜資金計画と金利の知識〜

2017年4月21日

夢のマイホームを手に入れるためにほとんどの人がする、人生で最も高い買い物、それが住宅ローンです。もしもきちんと資金計画を立てることなく安易なローン選びをしてしまえば、日々の生活に無理なしわ寄せがきたり、将来の生活資金が不足するなど辛い現実が待っています。
今回はマイホームの資金計画の考え方から、金利に関する基礎知識、自分に合った金利タイプの見きわめ方まで、具体例を交えながら詳しくご紹介していきます。


まずはマイホームの予算金額を知ろう

1:頭金の算出方法

まずは頭金にいくら用意できるのかを考えます。頭金が多ければ多いほど、住宅ローンの借入額を減らすことができますが、貯蓄のほとんどを頭金にまわしてしまうのは危険。突然お金が必要になったときのために、最低でも生活費の6ヵ月〜1年分の貯蓄は残しておくことが大切です。こう考えると、我が家の貯蓄額から、いくらまでなら頭金にまわせるかがおのずと決まってきます。
また忘れてはならないのが、住宅ローンを借りる際にかかる「諸費用」。一般的に新築の場合、物件価格の3〜5%程度の金額がかかるので、3,000万円の物件なら90万円(3,000万円×0.03=90万円)ほど諸費用がかかることを見込んでおかなくてはなりません。
たとえば我が家の貯蓄額が500万円、ひと月の生活費が25万円であるなら、手元に残すべき金額は150万円(25万円×6ヵ月=150万円)。
500万円から150万円を引いた350万円から、さらに諸費用の90万円を引いた「260万円」が、頭金にできる最大値と言うことができるでしょう。

まずはマイホームの予算金額を知ろうイメージ

2:返済可能額の算出方法

月々いくらまでなら住宅ローンを支払うことができるかは、まず現在、住居費にいくらかかっているのかを確認することで見えてきます。
たとえば、毎月の家賃が10万円、管理費が5,000円、駐車場代が1万円かかっており、これとは別に、マイホームのために毎月3万円を貯金しているとします。これらの住居費をまとめて年間にすると174万円。すると、年間174万円までなら、現状と同じ負担感で支払うことができることが分かります。
一戸建てを購入すると固定資産税が発生するため、その分を加味することも忘れてはいけません(ここでは固定資産税額を年間12万円と仮定します)。 つまり
(174万円—12万円) ÷ 12 = 13万5,000円
この例では「13万5,000円」までが、住宅ローンとして毎月返済できる金額になります。

上記2つの計算式を総合すると、マイホームの予算として我が家がいくら出せるのか、なんとなく見えてくるのではないでしょうか?


3つの金利タイプのメリット&デメリットを知ろう

ほんのわずかな違いでも、最終的に大きな金額の差を生む金利。どの金利タイプを選ぶかは非常に重要です。まずは基礎知識として、メリットとデメリット、向いている人について知っておきましょう。

1:固定金利タイプ(全期間固定金利型)

借り入れた時の金利が、全返済期間を通じて変わらないタイプ。
メリットとしては、借入れ時の金利で返済額が確定しているので、たとえ借入れ後に市場の金利が上昇しても影響を受けることなく、計画通り返済していくことができます。
逆にデメリットとしては、借入れ後に金利が低下しても返済額が変わらないこと、他の2つの金利タイプと比べると金利が高めであること、借入れできる金額が他の2つのタイプと比べると低めであることが挙げられます。
家計管理のしやすさを重視したい人や、今後転職する予定があり、今後ローンの借り換えが難しい人にオススメの金利タイプです。

2:変動金利タイプ(固定期間選択型)

「当初3年間○%」など、一定期間だけ固定金利が適用され、その期間が過ぎると市場の影響を受け金利が変動するタイプ。
メリットとしては、固定金利期間中は返済額を確定でき安心感があること、一定期間が過ぎた後に金利が低下すると返済額が減少すること、また全期間固定金利型よりも低金利であることなどがあげられます。
デメリットとしては、一定期間を過ぎた後に市場の金利が上昇すると返済額が増加すること、借入れ時に固定金利期間終了後の返済額が確定しないので、返済計画が立てにくいことがあります。
子どもが大きくなるまでなど、ある期間は返済額を一定にしておきたい人や、数年後に返済額が増額しても対応できる人に、オススメの金利タイプです。

3:変動金利タイプ(変動金利型)

金融情勢の変化に伴い、返済の途中でも定期的に金利が変動するタイプ。
メリットとしてはまず金利が低く、借り入れできる金額が増やせることや、市場の金利が低下すればそれを反映して返済額が減少することなどが挙げられます。
大きなデメリットとしては、市場の金利が上昇すれば返済額が増加すること。また返済額が確定しないので、返済計画が立てにくいことなどが挙げられます。
もうひとつ、急激な金利上昇が起きた時に、毎月支払うべき利息の金額が返済額よりも多くなってしまう「未払利息」が発生する可能性があることも知っておきたいところです。
共働きなどで、どんどん繰り上げ返済ができる人や、十分な貯蓄があり、金利上昇時に借り換えができる人にはオススメの金利タイプと言えるでしょう。


自分に合った金利タイプの見きわめ方

どの金利タイプが自分に合っているかを判断するための指標に「返済負担率」というものがあります。これは住宅ローンの負担の重さを表す指標で、下記の計算式で求めることができます。

返済負担率=(住宅ローンの年間返済額)÷(年収(手取り・税込))

●返金負担率が20%以下

家計に比較的余裕があり、変動金利型を検討することも可能。ただし金利上昇によって、返済額がアップするリスクもあるため、子どもが小さく家計に余裕がある時に、積極的に繰り上げ返済をして借入額を減らすことが大切です。

●返金負担率が25%

返済をするのがギリギリの状態なので、金利の固定期間が長く、家計にとって安定性の高い全期間固定金利型か、固定期間選択型を利用するのがオススメです。

●返金負担率が30%以上

家計に余裕がなく、大きな出費があると住宅ローンの返済が厳しくなる状態です。そのため毎月の返済額が完済まで変わらない、全期間固定金利型を利用するのが良いでしょう。


失敗しない住宅ローンのカギは未来のライフプラン

住宅ローンで成功するか失敗するかの分かれ道は、将来のライフプランまで考えて資金計画を立てることができたかどうか。このときぜひ押さえておきたいポイントは2つです。
ひとつは子供の教育資金。文部科学省の統計によると、学校に対して支払うお金は、子供1人に対して、合計で約450万円(小学校から高校まですべて公立の場合)にのぼるのだそう。さらに塾や習い事などの費用も合わせれば、相当な金額になります。お子さまは○人、といった予定や希望がある場合は、その教育費も見越して住宅資金を考える必要があります。
もうひとつは老後の資金。年齢を重ねて働けなくなれば、必然的に収入が激減します。35歳で35年ローンを組めば、完済時には70歳、とっくに現役世代を過ぎています。ローンは返し終わったものの、老後が困窮するような悲劇はぜひ避けたいもの。マイホームの資金計画は、きちんと老後の生活資金も計算に入れて立てましょう。

工事を終えて引き渡されれば、ついに念願のマイホームを手に入れた!という晴れがましい気分になるかもしれませんが、実際には住宅ローンが残っている限り、ローン残額分は貸し主のもの。支払が滞れば担保として没収されてしまいます。
住宅ローンの本質、それは「借金」にほかなりません。このことを肝に銘じて、住宅ローンは決して安易に考えず、かしこい借り方、返し方をきちんと勉強していきましょう。


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