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いい家づくりコラム

神棚イメージ

仏壇や神棚の置き方を考えてみよう|仏壇の方角や設置の注意点とは

2024.8.20

家を新築するとき、仏壇や神棚はどこに設置するかは悩ましいものです。仏様、神様が関わることなので、難しい決まりがあるような気がしますよね。しかし、実際には柔軟な考え方が可能で、ポイントを押さえておけば問題ありません。
今回は、仏壇と神棚の向きや設置場所に関する注意点などをお伝えしますので、新居に仏壇や神棚を設置する際の参考にしてくださいね。


仏壇と神棚の向き

仏壇と神棚には正面があり、仏壇は東向きに、神棚は東向きか南向きが理想とされています。
ただし、仏壇の向きには4つの説があるため、ご自身の信仰に合わせた方角を選ぶとよいでしょう。

本山中心説(仏壇の向き:宗派や住所による)

比叡山延暦寺や高野山金剛峰寺など、信仰する宗派の総本山に向かって仏壇を設置するという考え方です。宗派や住む場所によって仏壇の向きが変わります。


西方浄土説(仏壇の向き:東)

仏壇を東向きに設置することで、阿弥陀如来がいるとされる浄土(西方浄土)に向かって祈るという考え方です。浄土真宗、浄土宗、天台宗などが当てはまるとされています。


南面北座説(仏壇の向き:南)

仏壇の正面を南に向ける考え方で、位の高い人が南に向いて座るという中国の慣習に由来します。また、お釈迦様が南を向いて説法をおこなったことから南向きが良しとされています。曹洞宗・臨済宗などが当てはまります。


春夏秋冬説(仏壇の向き:決まりなし)

春夏秋冬と東西南北を結びつけた考え方。どの季節も恵みをもたらす貴重なものであるという考えから、仏壇の向きに決まりはありません。


設置場所の注意すべきポイント

仏壇と神棚の上に通路や部屋を作らない

仏様や神様の上を人が通ることを避けるため、仏壇と神棚の上には通路や部屋がないことが理想です。しかし、平屋でない住宅でそれを実現するのは難しいですよね。1階に仏壇や神棚を置く場合は、その天井に「空」や「雲」、「天」と書かれた紙を貼って「仏壇(神棚)の上には雲しかありません」と敬意を表すことで解決できます。

神棚の下を通らない

神棚は人が集まる場所に祀るのが望ましいですが、部屋の出入り口のように神棚の下を人が頻繁に通る場所はできる限り避けましょう。

神棚は目線が下になる高さに設置しない

神様を見下すことがないよう、神棚は自分の目線よりも高いところに設置します。だからといって、天井目いっぱいに設置してしまうとお供え物の入れ替えがやりにくかったり脚立が必要になったりするため注意しましょう。

仏壇と神棚を向かい合わせ、上下に配置しない

仏壇と神棚を向かい合わせに設置すると、一方をお参りしているとき、もう一方に尻を向けている形になり失礼にあたります。また、仏壇と神棚を1階と2階の同じ位置に設置することは優劣をつけたような配置になってしまうためNG。同様に、同じ室内で仏壇の真上に神棚を設置することも避けましょう。


仏壇を置く場所はどこがベスト?

仏壇をリビングに置く人が約半数

いまリビングに仏壇を置く人が増えています。家族がいつも集まるリビングに仏壇があることでご先祖様が身近に感じられる上、いつでも気軽にお参りができることが理由でしょう。仏壇へのお供えや清掃もしやすいため、とても合理的な設置場所です。ただし、テレビの近くなど騒がしい場所は避け、リビングのなかでも落ち着いてお参りできる場所に設置するとよいでしょう。また、直射日光は仏壇の漆や金箔などの劣化を招くため避けましょう。

来客が多いなら、玄関からのアクセスが良い場所に置くと便利

家の人だけがお参りをする神棚に対し、仏壇はお坊さんや親族、故人の関係者など家以外の人もお参りをする機会があります。来客が多い家の場合、仏壇は玄関から近い客間などに設置すると良いでしょう。


設置の向きや場所は意外と柔軟に考えてもいい

仏壇や神棚というと厳格なルールがあると想像してしまいますが、宗派や住所によって仏壇の向きが違ったり、春夏秋冬説のように設置方向に決まりをもたない考え方もあります。仏壇や神棚の上を通ってはならないという問題も、天井に「雲」などの紙を貼ることで解決できますし、向かい合わせや上下に配置しなければ仏壇と神棚が同室でも構わないのです。最も大切なのは、供養する心やお参りする心です。ご自身のライフスタイルに合わせて、無理のない範囲で仏壇や神棚を設置してくださいね。