今須 恵理子のブログ

悲しみを背負って歩き続ける【尾崎容子医師の言葉】

2023.5.31 カテゴリー:今須 恵理子

みなさん、こんにちは^^

フィックスホームの恵理子です!

今日のブログは、悲しみを背負って歩き続ける【尾崎容子医師の言葉】です。

それでは、どうぞ~

 

悲しみを背負って歩き続ける【尾崎容子医師の言葉】

我が家は産経新聞を取っているのですが、そこに在宅での看取りを多く経験されている「在宅医師・尾崎容子さん(京都)」の「在宅善哉」というコラムが掲載されています。多くの死に立ち会い、遺族の心に寄り添ってきた尾崎医師が「悲しみを背負って歩き続ける」事について書いています。今日はそのコラムの紹介です。

わたしは身近な人の死に直面した経験が少ないのですが、今回紹介させて頂く尾崎医師の文章は、悲しみを「苦しみ」や「もどかしさ」に置きかえて読んでも心に響くなと感じました。

家族の老い、自分自身の老い。必ず誰でもいつか直面する事になります。人の最期はどうなるのか?大切な人をどうやって送り出すのか?残された家族の悲しみや後悔はどこに行くのか?真摯な姿勢でありながら、優しい柔らかい文体で書かれた尾崎医師の文章を是非お読みください。

 

コラム「在宅善哉」を書いてる尾崎医師ってどんな人?

この「在宅善哉」というコラムは、2018年6月より産経新聞中国四国版にて月2回連載されています。在宅医療の日常を捉えたエッセイです。在宅医療の現場に立つ尾崎容子医師が執筆されています。

在宅医療の最終にはその患者さんとの別れがあります。尾崎医師がお一人お一人と大切に向き合い、その最後の時間にお付き合いされる状況がこのコラムには丁寧に誠実に書かれています。

尾崎医師が開設する「おかやま在宅クリニック」の公式ブログでも尾崎医師の文章を読む事が出来ます。弱っていくわたしを受け入れる、弱っていく家族を受け入れる事が様々な角度から書かれています。変化を静かに見守る姿勢を教えて頂けるブログです。一つでも良いので読んで頂けると良いなと思います^^
リンク>>>>>おかやま在宅クリニックブログ

【尾崎医師】

訪問診療医。おかやま在宅クリニック(京都市中京区)院長です。1971年、大阪府に生まれる。1996年、京都府立医科大学卒業。京都府立医科大学麻酔科学教室、集中治療室、西陣病院(京都市上京区)麻酔科勤務を経て、2013年、千春会病院(長岡京市)在宅医療部に勤務。2015年、京都市中京区に在宅療養支援診療所「おかやま在宅クリニック」を開業。地域の多職種とともに、患者さん、ご家族と「ともにある日々」を送っている。医学博士(京都府立医科大学博士号)。

 

「悲しみとともに生きていく」

2022年11月23日に掲載されたコラム「在宅善哉」からのご紹介です。

90歳代で元医師の男性。在宅治療を受けている中、誤嚥性肺炎の治療中でしたが抗生剤の効果が見られず、尾崎医師が往診の最中に家族が見守る中で亡くなられます。その時の様子を尾崎医師はこのように描写しています。

「そのうち、赤ちゃんのあくびのように気持ちよさそうな大きな呼吸をされそれが最後の呼吸になりました。」

尾崎医師はご家族に「今から私はいったん外に出ます。大脳に酸素が残っている間、もしかするとまだ耳が聞こえるかもしれないから、ゆっくりとお別れしてください。2時間後にまた来ます」と告げて退出します。そして看護師さんを呼びご家族と一緒に身体をきれいにしてもらいます。2時間後、ご家族がしっかりと男性とお別れされた後に、尾崎医師は死亡診断書を書きます。

後日、男性の娘さんから「父を亡くした悲しみが強いんです。どうやって乗り越えたらいいのでしょうか?」と質問を受けます。その質問に対する尾崎医師の答えを少し長いですが引用し、ご紹介します。

 

「悲しみを乗り越えてしまって、悲しみを置き去りにしてどんどん前に進んでいったら、悲しみはどこかに忘れられてしまいますよね。悲しみを置き忘れてしまっていいのでしょうか。そちらの方が悲しくないでしょうか。

人は悲しみを乗り越えていくことはできません。そうではなく、心も体も壊してしまうほどに悲しみを味わいながら、悲しみを消化(昇華ではなく)して、自分の血肉にするのです。そして、悲しみとひとつになって、悲しみを得る前の自分とは違う自分になって悲しみとともに生きていくのです。時の流れとともに身体を刺す針のような痛みが鈍くなってきますが、それでも痛みがなくなるわけではありません。

悲しみを自分の荷物の上に大切に風呂敷に包んで背負い、歩き続けます。時に荷物を下ろし休憩し、大切に風呂敷の中の悲しみを取り出し、ひとしきり泣き、そしてまた大切に風呂敷に包んで荷物の上において、また背負って歩き続けるのです。

 

私はこの文章を読んで、悲しみなどの感情を「消化する」と表現されている事に共感しました。生きていると色々な出来事が起こります。「まさか、こんな事が自分の人生に・・・」と思うような事に直面した時、尾崎医師が書いているように正に「それが起こる前の私とは違う私となって」生きていくほかありません。私自身の人生を振り返ってもその表現が自分のその後の生き方を表しているように思います。

出来事を「受け入れる」と聞くと、受け入れがたい思いも同時に起こりますが、「消化して、自分の血肉にする」と聞くとスッと飲み込める感じがします^^乗り越えるよりもそのまま自分の中に置いておき、いつの間にかそれを内包しているわたしが自然なわたしであるとしっくりくる日が必ず来るのだと思います。苦しみや悲しみはわたしが作ったものだ、わたしのほんの一部だという深い理解が起こった時にわたしの感情はわたしに還っていくのだと思います。

先日、友人が病(やまい)になり、大切な人が亡くなるという事について考える機会がありました。その友人が発する言葉には力があり、私に向けてその友人の内側からあらわされる数々の言葉はいつもわたしに刺さり、わたしがわたしである事を思い出させてくれます。死ぬとはその人の「顕(あらわ)し」が無くなる事だと思いました。そして自分が死ぬという事は、わたしをあらわす機会が無くなるという事だと感じました。生きる事=顕(あらわ)す事。こうしてブログを書くことも一つのわたしをあらわす機会だと思っています。内側から言葉を汲み上げる時の景色は美しいです。読んでくださっている皆様には感謝しています。

 

まとめ

人が歳をとって老いた時、その終末期の「身体の弱り」は病院でも治せません。そこで在宅医療という選択肢が出てくるのですが、在宅医療では弱りという医療の力が及びにくいものに対して、ケアを中心に対応します。日々、生活能力が落ちていくなかで、ご家族やホームヘルパーさんたちに助けられながら住み慣れた場所で暮らす日々を支える医療です。

尾崎医師が出版されている本それでも病院で死にますかには在宅介護、在宅介護の事が具体的な事例とともに分かりやすく書かれています。ご興味ある方は一度読んでみてください。

今回は、悲しみを背負って歩き続ける【尾崎容子医師の言葉】ご紹介させて頂きました。

それでは、今日はこの辺で(#^.^#)

また来週の水曜日にお会いしましょう!

お楽しみに~!!

リンク>>>>恵理子のブログ記事一覧はこちらからどうぞ

↓↓↓フィックスホームは滋賀県(栗東)にある工務店です。ご興味ある方はぜひご覧ください。↓↓↓

 

2023年6月 彦根市東沼波町 完成現場見学会のお知らせ

【リアル or WEB 完成現場見学会】

エアコン1台で全館冷暖房を実現!

子育て世代の暮らし方を最適化した究極の家事動線 3LDK30坪のスマート・エコハウス

■開催場所 : 滋賀県彦根市東沼波町
■開催日時 : 2023年6月3日(土)~5日(月)・9日(金)~11日(日)の6日間
■開催時間 : 10時~16時まで(ご希望日により、受付可能時間が異なりますのでご注意下さい)

※完全予約制の見学会です。
※WEBご予約の締め切りは、2023年6月10日(土)17:00まで。

見学会の詳しい情報はコチラ

見学会参加予約は今すぐクリック♪

 

フィックスホーム公式YouTubeチャンネル

土地選び、家づくりを動画で解説!

完成見学会会場[Room Tour]や間取りのワンポイント現場レポートなど、最新のお役立ち情報が満載。

今すぐチェックして、チャンネル登録をお願いします!フィックスホーム公式YouTubeページ

 

フィックスホーム公式Instagram

施工事例の画像を中心としたインテリアやデザインを検討していただけるアカウントです。ストーリーズで現場見学会のご案内や、施工事例をリールでご紹介しています!

フィックスホーム公式Instagramページ

 

子育て間取り滋賀 by Fixhome

子育て世代に人気の間取りから平屋まで、さまざまなパターンの間取りを多数掲載しています。今後の家づくりの参考にしていただけるアカウントです!

フィックスホーム子育て間取り滋賀Instagramページ

 

人気のブログ


アーカイブ