いい家づくりコラム

土地選びイメージ

知って得する土地選び(3)〜差をつけるのは攻めの姿勢〜

2017.10.26

良い土地を少しでも安く手に入れたい・・・そんな切実な思いを叶えるためには、「待ちの姿勢」ではいけません。自宅のリビングに座り、「どこかにお買い得で良い土地はないかなあ・・・」とチラシやネットを見ているだけでは、古い情報や限られた情報しか手に入りません。
自分から積極的に動くことで、手に入る土地情報の質がガラリと変わります。このコラムでは、価格交渉など、攻めの姿勢で良い土地を安くゲットするワザをご紹介していきます!


まだ売りに出ていない土地を自分でチェック!

ひとつ質問です。欲しい土地のエリアはしっかり定まっていますか?

・絶対○○区域に住みたい
・親の家の近所に住みたい
・○○の区画整理地内に住みたい
・○○小学校から歩いて5分以内に住みたい etc・・・

このように欲しい土地のエリアが具体的に決まっている場合は、ぜひおすすめしたい方法があります。希望が決まっているのだから、それに当てはまる土地を自分で探せばよいのです。
そのための具体的な4ステップは以下の通り

1. 住宅地図を用意する

各市町村には、地域の公園からコンビニ、どこに誰が住んでいるのかまで一目瞭然で分かる「住宅地図」というものがあります。高価なものなので、付き合いのある住宅会社などで入手するとよいでしょう。サラリーマンの方ならお勤め先にあるかもしれません。また法務局などにも必ず置いてあるので、それらを利用してもよいでしょう。
いずれにしても、欲しいエリアの住宅地図を入手することが第一歩です。

2. 気になる空き地をマークする

住宅地図が揃ったら、空き地や欲しいところを確認し、マークしていきます。今現在、畑や駐車場として使われている場所よりも、空き地や遊んでいる土地の方が、売りに出される可能性は高くなります。
このときやみくもにすべてをマークするのではなく、どんな家を建てたいのかをイメージしながら下記のようにマークすると効率が良いでしょう。

・日当たり重視なら、南道路に面した空き地をマーク
・角地が欲しいなら、角の空き地をマーク
・以前から気になっている空き地をマーク

3. その土地の所有者を調べる

マークができたら、次はその土地の所有者を調べます。
具体的には、その土地を管轄している法務局に行き、申請を行ないます。閲覧だけの場合は500円、謄本として持ち帰る場合1000円の費用がかかりますが、誰でも土地の所有者を確認することができます。

4. 売るか売らないか聞いてみる

土地の所有者が分かったら、土地を売る意思があるかないか直接聞いてみましょう。
「直接なんて、そんな大胆なことできません!」と心配することはありません。なぜなら、法務局で調べた所有者の多くは土地をたくさん持っている地主さんだから。このような方は、毎週のように住宅会社や不動産会社から問い合わせを受けているため、突然の訪問や申し出にも慣れています。

この作業には莫大な手間がかかります。また、土地の知識が豊富な売主さんと交渉するのですから、少しでもよい条件を引き出すために、価格交渉はその道のプロに任せるのもひとつの方法。自分でできる自信のない方は、不動産業者に依頼して交渉してもらいましょう。
不動産業者にとっても、すでに目的の土地が決まっているため探す手間が省ける分、メリットのある仕事だと言えます。不動産業者が価格交渉することで、仲介手数料分ぐらいは安くなるでしょう。

ちなみに不動産売買の仲介手数料は物件価格の○%という形で法的に上限が決められていて、成功した場合はその範囲内で費用が発生します。ただし、これは成功報酬のため、売買が成立しなかったときは支払う必要はありません。

この方法の良いところは、まだ売りに出される前なので、競争相手がいないということ。その分価格交渉もしやすくなります。
この土地が欲しい!という物件が見つかったら、遠慮は無用。臆することなくどんどんアタックしてみましょう!


分譲地は売りに出る前に押さえる

分譲地のなかでも良いところは、造成前に買い手が決まっています。その残りの区画を広告で売っているのが実情です。
なぜなら、不動産業者は造成する前に、買ってくれそうなお客さまをすでに見つけているから。造成した後にお客さまを探していたのではリスクが高すぎるため、まず買ってくれるお客さまを集めてから土地の造成に取りかかるのです。

不動産業者から新しい分譲地の情報をいち早く教えてもらうには、その業者との間に信頼関係ができていることが必要です。誰よりも先に申し込むことができれば、希望にかなった土地を押さえられる可能性が高くなります。
ただしこの方法は、競争相手が多く価格交渉がしづらいデメリットがあることは覚えておきましょう。


広告や情報誌で見つけた土地は、価格交渉の余地アリ

本当によい土地は、前述のような事情で、わざわざ広告を出さなくても売れてしまいます。ですから、そういった物件は広告に出ません。
広告や情報誌に載っているような情報は、条件の割に価格が高いため、まだ買い手がついていないケースが多いのです。また広告に出ている土地の価格は、売主さんの希望もあり、少し高めに付けられています。
もし広告に出ていた土地を本気で買いたいと思うなら、「少し安くなりませんか」「買いたいのですが予算オーバーなんです」と相談してみるところから価格交渉を始めましょう。売主さんが、なるべく早く売りたいと思っている場合、大幅な値引きもありえます。


価格交渉では「待ちの姿勢」はNG!

「もう少し待てば価格は下がりますか?」と聞かれる方がいます。
答えは「NO」です。その理由は、下がる前に売れてしまうから。

価格が下がることを広告で確認しようとしても、値下がりした価格は広告で確認することはできませんよね。
「もう少し下がらないか・・・」と待っている間に、他の方がすでに価格を下げる交渉をし、成功して購入していくのです。だから、もし本気で欲しい土地があるのならば、価格が下がるのを待っていてはダメ。価格を下げてもらうよう自分から動く、それが価格交渉の鉄則です。


自らアクションを起こすことが良い物件を引き寄せる

待っているだけでは、手に入るのは売れ残っている物件の情報ばかりになってしまいます。そういった土地を妥協して買ったとしても、きっと何かしら不満が残ることでしょう。
自らアクションを起こせば、条件の良い土地と出会うチャンスを増やすことができます。本当に良い土地をお得に手に入れるためには、人より一歩抜きん出た情報収集が欠かせません。
今回紹介したワザのなかに、条件にあてはまり実践できそうなものがあれば、ぜひチャレンジしてみましょう!