新築にかかる期間は?家づくりのスケジュールはこう作る
2018.12.10
家族みんなの夢がつまったマイホーム。上の子が小学校に上がる前までには・・・などと、なんとなくリミットだけは決まっているという人も多いことでしょう。
でも家づくりは実際やってみると、思ってもみなかったことに時間を取られることがあります。
ぼんやりと「◯◯頃までに決まればいいから、まだまだ余裕だろう」などと適当に見積もっていると、後で慌てることになるかもしれません。
このコラムでは、今思い描いているリミットから逆算して、実際に家づくりのスケジュールを立てる方法をお伝えします。
「いつまでに何をするのか」がわかるスケジュールは、家づくりを計画通り進めるためのエンジン役。これをしっかり設定することによって、いろいろなことが具体的に動き出していきます。
「後半で慌てて失敗した」などとならないようきちんとスケジュールを立て、余裕を持って家づくりを楽しんでくださいね。
1. 家づくりのスケジュールの作り方
・【入居日】:この日が基準になる
・【完成日】:入居日の3週間前
・【着工日】:入居日の約4ヵ月前
・【住宅ローンの申請をする日】:入居日の約5ヵ月前
・【建築確認の申請】:入居日の約6ヵ月前
・【工事請負契約】:入居日の約7ヵ月前
・【家づくりのパートナー決定】:入居日の約8ヵ月前
2. 家づくりのパートナー選びこそ、最重要イベント
3. スケジュールを目安に、一つずつクリアしていこう
家づくりのスケジュールの作り方
家づくりのスケジュールの作り方は、「入居日から逆算する」のが基本です。
たとえば「アパートの更新日」「社宅の退去期限」「子供の入学に合わせて」など、入居したい日の日にちから逆算していきます。
【入居日】:この日が基準になる
まずは先の予定まで確認できるカレンダーなどに、入居したい日を大きくマークしましょう。
ただし、人は新しい環境に慣れるのに時間がかかるもの。とくに子供の入学に合わせる場合は、3ヵ月程度は余裕をみてあげたいですね。
4月の入学式に合わせるなら、前年の12月くらいに入居日を設定しておきましょう。
【完成日】:入居日の3週間前
では次に、マークした入居日の3週間前の日をマークして「完成日」と書き入れてください。
実は完成すればすぐに入居できるわけではありません。完了検査やローンの契約など、すべての手続きを済ませて、初めて新居の鍵がもらえます。これに大体3週間くらいかかるのです。
【着工日】:入居日の約4ヵ月前
完成日を設定したら次は、その3ヵ月前に遡り、「着工日」と記してください。だいたい家一軒の工事には2ヵ月〜6ヵ月程度かかります。ここでは3ヵ月に設定します。もしも今建っている家を解体する必要があるのなら、3ヵ月に2週間をプラスして、着工日を設定してください。
【住宅ローンの申請をする日】:入居日の約5ヵ月前
家を建てるには、ほとんどの方が住宅ローンを利用します。住宅ローンの申請は、工事の始まる1ヵ月前を目安にしておきましょう。着工日から1ヵ月前の日に「住宅ローン申請」と書き込んでください。
【建築確認の申請】:入居日の約6ヵ月前
住宅ローンは、住宅を担保にして借りるローンですから、これから建つ家がちゃんとした家であることを証明できないと、借りることができません。
そのため、住宅ローンの申請をするためには、建築基準法に適合しているかどうかを調べる「建築確認申請」に通る必要があります。これにかかる期間としては、だいたい2週間をみておきましょう。
では住宅ローン申請の日から2週間前の日に「建築確認申請」と書き入れてください。
【工事請負契約】:入居日の約7ヵ月前
建築確認申請を行うためには、家づくりの業者と「工事請負契約」を交わしておかなくてはなりません。
工事請負契約は、建築申請確認の2週間前に設定しておきましょう。
【家づくりのパートナー決定】:入居日の約8ヵ月前
工事請負契約を交わすためには、最終的に家の金額がいくらになるのか分からなければ、契約は交わせませんよね。
しかし最終の見積もりを作るためには、家の仕様の詳細がすべて決まっていなくてはなりません。
そのための行程が「詳細打ち合わせ」。家の外観や間取りを決めたり、壁紙やフローリングなどの内装を決めたりと、家づくりのなかでいちばんワクワクするプロセスです。この行程には1ヵ月ほどかかります。
詳細打ち合わせは、「自分たちの家づくりをここに任せる」と決めた業者とだけ行います。ですからこの前の段階で、家づくりのパートナーをどこにするのかを決定しておかなくてはなりません。
工事請負契約の日から1ヵ月ほど前の日に、「家づくりのパートナー決定!」と書き入れましょう。
家づくりのパートナー選びこそ、最重要イベント
このように、新生活を始めたい日から逆算していくと、たとえば4月の入学に間に合わせたい場合なら、新しい環境に慣れる期間も含めて、前年の5月くらいには家づくりのパートナーを決めておきたいところです。
そして、この「家づくりのパートナーを決める」というイベントが、家づくりの全行程の中でも最も重要なポイントになります。自分たちの大切な家づくりを任せる業者ですから、しっかり比較検討して、信頼のおける業者を選ばなくてはなりません。
ここは大事なところですから、次回のコラムで詳しくご説明しましょう。
スケジュールを目安に、一つずつクリアしていこう
実際にスケジュールを立ててみると、いつ何をするのかが具体的に見えてきます。すると今まで何となくフワフワしていたものが、急にリアルになってきたのではないでしょうか?
また、土地のことやお金のことなど、問題が山積みでどこから手をつけていいかわからない、というときにも、スケジュールを立てることが有効です。
具体的なスケジュールに落とし込むことで「今やるべきことは何か」がはっきりするので、問題が整理されるのです。
「こうなればいいな・・・」と口で言っているだけでは、なかなか夢のマイホームは近づいてきません。
でも一つひとつのイベントを着実にクリアしていけば、思ったほどゴールが遠くはないことが分かり、勇気が湧いてくるのではないでしょうか。
夢の実現に向けてまずはスケジュール作りから、さっそく行動にうつしていきましょう。