株式会社フィックスホーム

いい家づくりコラム

高断熱住宅イメージ

高断熱住宅に住むとお金が貯まる?!その納得の理由

2019.5.15

「高断熱住宅」と聞くと、「省エネになる」「夏や冬に過ごしやすい」といったイメージが浮かびます。でも同時に「建築費が高そう」と思う人も多いのではないでしょうか。その理由だけで普通の家でいいやと考えてしまうと、将来的に損をしてしまいます。

長いスパンで考えると、実は建築費よりも大切なのが「光熱費」。
一般的なご家庭で生涯にかかる光熱費はなんと2000万円以上にもなり、建築費よりも多くなるからです。
建築時に一時的なコストアップはあるものの、入居からずっと快適に過ごすことができ、何より、お得が続くのが高断熱住宅。まいにち住まう家だからこそ考えておきたいポイントを見ていきましょう。


高断熱住宅にすると、いくらかかるの?

高断熱住宅にかかる費用は、だいたい普通の家の建築費プラス200万円ほどと考えておけばいいでしょう。
たとえば、実際に栃木県に高断熱住宅を建てられた50代Sさん夫婦の場合、天井と外壁を断熱材にして100万円から120万円の増額でした。
断熱化できる場所は、天井と壁の他に、床や窓があります。この4つをすべて断熱化した場合には、200万円ほどの見積もりになります。
ここで「200万円も増えるなら、普通の家でいいや」と思わないでください。
先ほども述べたように、大事なのは光熱費です。
ある試算では、30歳で家を建てた場合の生涯光熱費の金額は、下記のようになっています。
1800万円で普通の家を建てた場合・・・生涯光熱費は2500万円。
2000万円で高断熱住宅を建てた場合・・・生涯光熱費は2150万円。

2つの例を見てみると、建築費よりも生涯光熱費の方が高いのがお分かりいただけると思います。生涯で見てみると、光熱費は建築費よりも高くなります。さらに2つをよく比較してみると、建設費と生涯光熱費の合計金額は高断熱住宅のほうが安くなっているのです。

(注:本コラムで紹介している工事費は参考数値です。実際には工務店やハウスメーカーごとに異なります)


光熱費はどのくらいお得になるの?

とくに電気代が増えてしまう夏と冬、この二つの季節が光熱費削減のカギです。

暑い夏。エアコンの設定温度をついつい下げすぎて、高額の請求書に目がくらんだ経験はありませんか?
断熱性能が高い家なら太陽熱が室内に伝わりにくく、効率よく室内を冷やせます。さらに冷気が外に逃げづらく部屋が涼しくなりやすいため、エアコンの設定温度を上げても苦になりません。

対して、エアコン、ストーブ、こたつ、床暖房をフル稼働しないと凍えてしまう冬。
いくつもの暖房器具を使っていると、電気代が跳ね上がります。その点高断熱住宅は、一度暖めた熱をかんたんに逃がさず、部屋の暖かさをキープしてくれます。エアコンやその他の暖房器具の稼働率がぐっと下がるため、暖房費の大幅カットにつながるのです。

築40年以上の家から高断熱住宅に引越しをされたSさんご夫婦は、こう語っておられます。
「夏の光熱費は月に1万円で以前の家の半額になりました。冬の間も複数の暖房器具を使って月4万円だった光熱費が2.6万円に下がっています。年間光熱費は17万円。7~8万円ほど安くなりました」
前の家よりも床面積が増え、吹き抜けまで作ったのに光熱費が下がっていることに驚いていらっしゃいます。

住まいによってばらつきはありますが、年間光熱費の削減額は年間およそ7万円~10万円ほど。
仮に7万円の削減だとしても、初期費用でアップした200万円は28年半で回収できます。10万円の削減なら20年で元が取れる計算に。

21年目以降は毎年10万円がお得になるので、ローンを返し終わる35年後には、単純計算で150万円ものお金がプラスになります。

暑さや寒さは我慢すればなんとかなる、と考えるご家庭もあるかもしれません。しかしそうした生活を続けると、ヒートショックなどの健康リスクとなって跳ね返ってきます。
高断熱住宅に住むと、「家は快適なのに、光熱費がこんなに安いなんて!」とびっくりして目が丸くなるかもしれませんね。


家計に余裕がほしいなら、だんぜん高断熱住宅

将来的に財布への負担が減り、長いスパンで考えた時に支払うお金が少なくなるのが高断熱住宅です。人生で一番高い買い物は家ではなく、なんとなく支払っている光熱費かもしれないのです。

経済産業省の発表資料によると、電気料金は過去40年間で平均2%ずつ上昇しているという結果が出ています。仮にこのまま上昇していくとすれば、現在24万円の年間光熱費だとしても、30年後には43万円、50年後には63万円になります。

家を建てるときは少し大変になるかもしれません。ですが、そこから節約できるお金を考えれば決して高くはないことが分かります。30年後、100万円を支払い高断熱住宅にリフォームするより、家を建てる段階で200万円をプラスし高断熱化しておく方が賢い選択。快適な住み心地とリフォーム費用を上回るリターンがあるのですから。
設備やデザインにこだわるのも楽しいものですが、その前にまず、高い断熱性能を確保することだけはお忘れなく。

(参考:経済産業省発表資料「電気料金の水準」より)