いい家づくりコラム

ライフスタイルから考える、暮らしやすい間取りの作り方

2020年11月15日

新居での暮らしを想像しながら間取りを考えるのは楽しいものです。でも、いきなり図面を描いても、あれもこれもと希望ばかりがふくらんで、なかなかうまくまとまらないものです。理想を描くだけでは、住み心地の良い間取りにはなりません。
暮らしやすい間取りをつくるには、ご家族で今のライフスタイルについて話し合うこと、そして将来の暮らし方まで想像することが大切です。
ライフスタイルとマッチした間取りは、きっと、あなたにとって住みやすい間取りになります。間取り例をみながら考えてみましょう。


ライフスタイルから考える間取り例

家族構成やお子さんの人数、年齢はもちろんのこと、来客が多いか少ないか、インドア派かお出かけ派か、といった日頃の過ごし方によって心地よい間取りは変わります。下の例を参考に、それぞれのライフスタイルからみたメリット・デメリットを考えてみましょう。

例1:親と同居中。来客が多い家の間取り

図①は、一戸建て住宅でご両親と同居する家庭の間取りです。階段の上り下りが必要ない1階にご両親の部屋を作りました。LDKとご両親の部屋が廊下で区切られているので、来客時でも落ち着いて過ごせそうです。トイレはLDKとご両親の部屋の真ん中に配置。親世帯も子世帯もトイレへのアクセスがスムーズです。2つの世帯ではお互いの生活リズムが違います。子世帯の家族は夜遅くにお風呂に入ることがあるので、音で両親を起こさないように、浴室はLDK側に配置しました。
[ポイント]
図②のように、廊下がなくLDKとひとつながりの和室だったらどうでしょうか。廊下がない分、空間を広く使うことができます。動線もコンパクト。でも、来客時はお互いに気をつかって落ち着かないかもしれません。

間取り事例

例2:小さい子どもがいる家の間取り

2階に広い部屋をひとつ作り、子供部屋にします。子どもは未就学児なので今は個室としては使わず、おもちゃなどを置いて遊び場に。小学校に入ってから個室にする予定です。2人目が生まれた場合は、真ん中に間仕切りを置けば一人ずつの個室に使えて便利。また、外から帰ってきた子どもが家族に「ただいま」を言ってから部屋に入れるように、階段はリビングに配置します。
[ポイント]
子どもが親と一緒に暮らす期間は意外と短いもの。子どもが自立した後に空間をどのように活用するかまで考えて子供部屋を作るとよいでしょう。空間が広いと、後々柔軟に使えます。リビング階段は、子育て期間中は機能的です。でも、来客時に子どもが階下に降りにくくなるというデメリットが。また、2階の空間とつながった階段がリビングにあることで、冷暖房効率も悪くなります。

例3:家事をラクチンにする間取り

家事室を設けて、洗濯動線をスムーズにします。アイロン台とファミリークローゼットを設けて、「洗うー干すーたたむーアイロンがけ」までがこの一室で完結。室内干しなので、突然雨が降っても洗濯物が濡れる心配がありません。
[ポイント]
子育て中のファミリーに人気の家事室。24時間換気や湿度調節ができる住宅性能があれば、室内干しでも十分に乾きます。ただ、子どもが小さい間は、家事室にこもって洗濯に専念することが難しく、結局リビングでたたんだりアイロンがけしたりすることになるかもしません。また、ファミリークローゼットは一見効率がよさそうですが、子どもが大きくなって衣類が増えてくると収納が大変に。外出着とインナーウェアは分けて収納するなどの工夫の必要があるかもしれません。


間取りをつくる前に、決めておきたいポイント

これから何十年と暮らす家ですから、今がよければ良いというわけではありません。お子さんのことや夫婦の将来のことなど、10年後、20年後の家族のあり方について話し合ってみましょう。

・子どもの育て方

夫婦で子育てのルールを話しあいましょう。思春期でも子どもが部屋にこもらないようにしたいのか、プライベートを尊重するのか、あなたはどちらでしょうか。勉強は、リビング学習派?それとも個室で集中派?子育てへの考え方によって、子供部屋は子どもの数だけ必要か、リビング階段にするか、日当たりのよい場所に子供部屋を配置するか、リビングにスタディコーナーを設けるかといった間取りのポイントが変わります。

・仕事への向き合い方

共働きなら家にいる時間は少ないので、夫婦の個室は作らないのが主流。ですが、最近はテレワークも進みつつあります。書斎とまではいかなくても、ワークスペースがあると便利です。子育て中のママなど、今はご夫婦のうちどちらかが働いていなくても、将来はどうでしょうか。働く可能性があるなら、朝の身支度や帰宅後の夕飯作りなども想像しながらスムーズな動線を考えましょう。

・親との付き合い方

ご両親と同居するかどうかは間取りの重要ポイント。今は同居していなくても、介護が必要になった時はどうでしょう。同居する場合は、お互いのプライバシーをどう考えるべきか、ご両親との話し合いも必要です。親の部屋とリビングが近すぎると、お互いに気をつかってしまうかもしれません。また、キッチン、お風呂、トイレの場所と親の部屋との動線も考えておきましょう。

・来客の迎え方

来客の機会が多いなら、ゲストが泊まれる部屋が一室あると便利です。ただ、頻度が少ないなら、そのために空間を使うのはもったいないですね。リビングに間仕切りのある畳コーナーを設けることで客室としても使えます。家族ぐるみで友人を招きたいなら、リビングには広いスペースがほしいところ。また、来客とお風呂を使う家族が鉢合わせしないように、洗面室と脱衣所の関係性も考えておきましょう。

・家事への考え方

家事は好きですか?それとも苦手ですか?夫婦で料理が好きなら二人が肩を並べられる広いキッチンがほしいですね。片付けが苦手なら、家事動線を優先しましょう。一ヵ所にまとめて収納するのではなく、台所にパントリー、洗面室に衣類棚、というように、各スペースの機能に応じた収納を設けるのがポイント。家事室があれば洗濯は楽になりますが、そもそも家事に時間をかけないなら、それだけのためにスペースをさくべきか、よく考えてみましょう。


間取り図を描いて、生活動線をチェック

ライフスタイルを検討し、家族に必要なスペースを洗い出したら、そこではじめて間取り図を描きます。間取り図ができあがったら、家事や子育て、お風呂などの生活シーンごとに動線を書き込んでみてください。スムーズな動線ができていますか?
家族での話し合いがまとまったら、いよいよ住宅会社に相談を。プロの設計士の知恵を借りれば、より快適な家づくりのポイントを教えてもらえるでしょう。住宅会社といっしょに楽しく頭を悩ませて、家族が一番心地よく暮らせる間取りを作っていってくださいね。


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